「生体内D-アミノ酸研究の最前線」が開催されました
8月30日(木)京都大学未来創成学国際研究ユニットと奈良女子大学共生科学研究センターの共催により、奈良女子大学理学部会議室において「生体内D-アミノ酸研究の最前線」が開催されました。参加者は25名ほどで、学生の参加もあり、活発な質疑があり盛会となりました。池原健二氏(奈良女子大学名誉教授・G&L共生研究所)の司会で、今回のセミナー開催の経緯が説明され、保智己氏(奈良女子大学共生科学研究センター長)の歓迎の挨拶がありました。藤井紀子氏(京都大学複合原子力科学研究所客員教授)が「The Frontiers of D-amino acid Research」と題して、D-アミノ酸研究がAging、内分泌・神経内分泌系、脳の記憶系などの機能に関連して、飛躍的に発展している現状についてお話がありました。特別招待講演として、Campania 大学の Alessandro Usiello 教授が「D-Aspartate Oxidase activity exerts a Neuroprotective role against precocious age-dependent brain decay」として講演しました。D-アスパラギン酸が哺乳類の脳で重要な役割を担っていることを情熱を込めてお話になりました。特に、D-アスパラギン酸の経口投与が認知症患者や高齢者の記憶力を回復するお話は印象深いものでした。D-アスパラギン酸は、ヨーグルトなどの発酵食品に多く含まれているということですから、若年性認知症患者や高齢者には朗報かも知れません。
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