第1回「異界を探る」研究会
第1回「異界を探る」研究会主催の「何故私たちは幽霊を見たがるのかー文化としての幽霊」が、8月18日(日)、京都の有斐斎弘道館において開催されました。「弘道館」は、江戸中期の儒者、皆川淇園が創設した学問所で、門弟3000人とうたわれていたそうです。和菓子の「老松」太田達社長などがその保存に尽力されています。
弘道館の門と庭の写真です。
最初に、神戸大学大学院博士課程の太田梨紗子氏から、趣旨説明「江戸時代における幽霊ー皆川淇園の交友関係を中心にー」がありました。
講演1:神話学研究所所長の沖田瑞穂氏が「境界としてのトイレ」と題して、日本の昔話「三枚のお礼」、中国の昔話「変婆の話」、現代日本の都市伝説「トイレの花子さん」からトイレが異界との境界になっているというお話がありました。
講演2:國學院大學兼任講師の大道晴香氏が「イタコを介して死者と逢うー死者の声を「聴く」とはいかなる行為なのか」と題して、1.イタコとは?、2.今なお衰えないイタコの需要、3.イタコの「口寄せ」とはどのようなものなのか、4.死者の声を「聴く」という技術、のお話がありました。
講演3:近畿大学准教授の岡本健氏が「「想い」や「怨み」の残滓としてのゾンビー「がっこうぐらし!」「新感染」「ゾンビランドサガ」などに見る幽世と現世のはざま」と題して、 1.奥さん!!最近ゾンビ流行っているらしいわよーあらやだ!こんなに増えているの!?、2.幽霊とゾンビって真逆の存在では?-肉体、意識、場所、移動、活動時間、3.比べてみよう 幽霊とゾンビー生と死の境界、あの世とこの世の間にいる存在、4.幽霊化するゾンビー意思を持ったゾンビたちの活躍、のお話がありました。
30分間の休憩に、合同会社「O-LIFE」の吉本氏から大和橘の紹介と大和橘茶の試飲、そして「老松」からはお菓子「たまゆら」が提供されました。
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